カタカタと、キーボードの打つ音が室内に響いた。
カオス>そういえば君達は知ってるのかな?
>何が?
カルクス>何をだ?
カオス>能力者バトルのことさ。君達も出るんだろう?
>なんでカオスが知ってるのっ?!
カルクス>それより君達って…まさかもか?
>え、嘘。カルクスも? …私嫌だよ?カルクスと戦うの。
カルクス>俺だって同士と戦うのはな…。
カオス>まぁ仲間になる可能性もあるんだ。そんなに気落ちすることはないと思うが?
>あ、そっか。そうだよね!
カルクス>…俺、の顔知らないから難しいと思うぞ?
>カルクス〜そんなこと言わないでよ〜(泣)
カオス>ふふふ。頑張りたまえ二人共。
カルクス>…カオス、一つ聞いていいか?
カオス>何だ?
カルクス>なんで能力者バトルを知ってるんだ?
カオス>フフフ。それは秘密だよ。教えたらつまらないではないか。
>カオスって本当に秘密主義だよね。
カオス>そうかもしれないな。
>まぁそんなカオスが好きだからこうやって来てるんだけど。
カルクス>それは俺も同意見。
カオス>そう言ってもらえると光栄だな。
「能力者バトル、か…」
チャットログを眺めながらは呟いた。
(まさか、カルクスが能力者だったなんてな−…)
というHNでこのサイトに通い始めて3年くらいたつ。
同じファンタジー好きだからだったのか。
今では管理人であるカオスや、同じく常連のカルクスとこうしてチャットするまでになった。
カルクスがどんな人なのかは知らない。
いい人なのか、どうかも。
できればいい人だったらいいなー…とログを眺めながら。思った。
「会えるかな…。カルクスに」
パソコンを通してではなくて、現実で。