この感情を一言で言うとしたら  何なのだろう?



(うわ……)
のっけからでごめんなさいねけれどそう思ったんだよちくしょう。
昨日の天気予報のおねーさんが『明日は久しぶりの晴天になるでしょう』とか言ってて ちょっとは期待してたのですよ案の定カラッと晴れ上がって暖かくて私は思ったの。

こんな日こそサボらなくてどうする。と

そして意気揚々と階段を駆け上がり屋上の扉を開けた放ったわけですよ。
思った通り風も吹いててね。これはもう寝てやろうと。その時は上機嫌でしたとも。
次に目を覚ました時横に彼の存在がなければ。
すやすやと気持ち良さそうに寝ている雲雀恭弥がいなければ。ついでに抱きしめられてさえいなければ。

(これ…動くに動けないし)
至近距離にいて思わず声を上げかけたがぐっと堪えた。前に一度言われた事が甦ったから。
彼が眠っている時は物音を立ててはいけない。って。
(とは言われても物音立てるなと言う方が無理)
今でさえ心臓がばくばくいってるのに……………うん?

(なんで私心臓ばくばくいわせてるんだろう?)


至近距離だから。というのもあるのかもしれないけれど


いつ起きてしまうか。とハラハラしてるのも事実だけれど


(……なんで)

思えば
雲雀恭弥という人に会った時から平和だった日常は逆転した気がする。うん、色々と(遠い目)
けどそんなに嫌ではなかった気が………しなくもないようなよく分からないような。(どっちだ)


「ん……」
「!」
(……び……びっくりしたぁ…)
危うくまた声を上げそうになって慌てて飲み込む。ああもう心臓に悪いよ君は!
そして抱きしめる力を強くしないでほしい切実に。切実に。

本当に心臓に悪い。

君を見ていると心が騒ぐ。

ざわざわと心がなぐ。

知らない。

こんな感情私は知らない。



「なに百面相してんの」

「!ひ、雲雀くん…」
見ると眠たそうにこちらを見ている。…起こしてしまったのか私。
「別に。ただ目が覚めただけ」
(心の中読むな−っ!)
ふぁ。と小さく欠伸をしながら彼が起き上がる。それと同時に拘束も解ける。
ほっと安堵の溜息をついたのも束の間、彼が呟く。
「…あ…まだ言ってなかったね」
(……今度は何ですかっ!)

さぁぁ、と風が目の前を通り過ぎる。

彼の髪が風に緩くなびき、目を奪われた。


「おはよう、




不覚にも

不覚にもときめいてしまいました。


?」
「っ!…オハヨウゴザイマス」
(ああもうなんでそんな不意打ちするんだバカーっ!)
というかそんな顔で笑わないでよまた心臓ばくばくいい始めたじゃんかちくしょうかっこよすぎだ馬鹿っ。ああもうだから私は
だから私は―――

「あ」

すとん、と心の中に落ち着いたソレ。ああそうだ。なんで今の今まで気付かなかったんだ私。
雲雀が何か言っている気がするけど無視。後が怖いけど。
(なんだ…そっかぁ)
ふにゃり、と微笑んだ私に変な顔。と雲雀が言ったのでうるさいと返す。


「ねえ、雲雀くん」

「なに」

「私、雲雀くんが好きだよ」





あ、驚いた。























--後書き--


かなり突発的な雲雀さん夢。です。
ごめんなさい石投げないでください。
昨日他サイトさん廻っていたらふと思いついて心流れ行くままつらつらとかく連ねてみました。
ヒロインの独白(心情?)です。…もしかしたら続くかもコレ